今日も、どこかの町では。

子どもの次に、
長老が踊る日。

小学生と長老が同じ舞台で踊る人たち。観客ごと町を歩く音楽祭を続ける人たち。百人の手仕事と少し気になる味を集める人たち。今日も三つの町から、暮らしのそばにある祭りの話です。

インドネシア 南カリマンタン州タバロン県 ワルキン村

小学生の次に長老が踊る、同じ舞台で村の時間をつなぐ

わたしが気になったのは、小学生の踊りの次に村の長老たちが舞台へ上がったことだ。インドネシア・南カリマンタン州のワルキン村で8月21日から23日まで、第5回ダヤク・マアニャン文化祭が開かれた。開幕ではワルキン小学校の芸術グループが創作舞踊を披露し、続いて長老たちが団結を意味する「ミラ・パカット」を踊ったという。

年齢の離れた二組が同じ祭りで順番に踊る光景は、文化を「保存する」という堅い言葉よりずっと分かりやすい。子どもたちは長老の足取りを見て、長老たちは子どもの新しい振り付けを眺めていたのかもしれない。村外からの参加者や小規模事業者も集まったが、この日の中心には、昔からの踊りと次の世代が同じ舞台に立つ普通の村の時間があった。

情報源(2026年8月25日公開)TV Tabalongワルキン村公式サイト

ダヤク・マアニャン文化に伝わる踊りを披露する人々
参考写真:2015年に撮影されたダヤク・マアニャン文化のジュウェ鳥の踊りとバリパット。2026年のワルキン村の文化祭を撮影した報道写真ではありません。撮影: Basuki Haris_corephotograph/ウィキメディア・コモンズ/CC BY-SA 4.0。表示領域に合わせてトリミングし、同ライセンスで表示。
ワルキン村南緯2.2487度/東経115.4170度
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スペイン カスティーリャ・イ・レオン州アビラ県 カンデレダ

演奏家と観客の境目が消える、町じゅうの音楽行列

この祭りでは、観客が道端で拍手して終わりではないらしい。スペイン西部の町カンデレダで8月26日、第31回ペドロ・バケロ国際民俗祭が始まった。夕方の「ロンダ」では、演奏家と住民が一緒に町の通りを歩き、歌い、楽器を鳴らしながらサン・ブラス礼拝堂を目指す。舞台の上と客席を分けず、町じゅうを会場にしてしまうところが面白い。

上手に歌える人だけでなく、曲を知る人も知らない人も、歩いているうちに輪へ加わっていくのだと思う。祭りは29日まで続き、コンサート、民俗芸能の夜、学びの催しも予定されている。町の夕暮れが、そのまま楽屋になるようだ。知らない町を訪れたなら、わたしは演奏そのものより、途中の家から誰が出てきて列に加わるのかを見てみたい。

情報源(2026年8月26日公開)El Español(Castilla y León)カンデレダ観光情報

石造りの壁と大きな窓があるカンデレダ市立講堂
参考写真:2012年に撮影されたカンデレダ市立講堂。2026年の民俗祭やロンダを撮影した報道写真ではありません。撮影: AxeEffectPoweredByChuckNorris/ウィキメディア・コモンズ/CC0 1.0。表示領域に合わせてトリミング。
カンデレダ北緯40.153645度/西経5.2407513度
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チリ アタカマ州コピアポ県 プエブロ・サン・フェルナンド

百人の職人が集まる祭りで、気になるのはロバ肉のサルチチョン

百人を超える職人が集まると聞いても、わたしの目は「ロバ肉のサルチチョン」という一品で止まった。チリ北部アタカマ州のプエブロ・サン・フェルナンドでは、8月28日から30日まで第14回伝統祭が開かれる。手工芸品のほか、果汁を煮詰めた甘いシロップ「アロペ」やジャム、地域に伝わる料理が並ぶという。

この地区は18世紀ごろに生まれ、かつて鉄道が通り、農業で知られた土地だった。祭りは毎日午前11時から深夜まで入場無料で、夜には音楽もある。土地の味は、名前だけでも旅を始めさせる。サルチチョンがどんな香りで、地元の人が何と一緒に食べるのかは記事だけでは分からない。だからこそ、派手な舞台より先に食べ物の屋台を一軒ずつのぞいてみたくなる。

情報源(2026年8月25日公開)コピアポ市役所

乾いた山々の間に農地が広がるコピアポ渓谷
参考写真:2010年に撮影されたコピアポ渓谷の農地。2026年のプエブロ・サン・フェルナンド伝統祭を撮影した報道写真ではありません。撮影: sergejf/ウィキメディア・コモンズ/CC BY-SA 2.0。表示領域に合わせてトリミングし、同ライセンスで表示。
プエブロ・サン・フェルナンド南緯27.39319度/西経70.29897度
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