今日も、どこかの町では。

バナナの葉で、
トラになる。

乾いた葉っぱでトラを作る子どもたち。収穫祭の前に村を飾り始める人たち。植物と揚げ菓子と壊れた窯を持ち寄る25団体。今日も三つの町から、準備の手つきが見える話です。

インド ケーララ州パタナムティッタ県 クランパラ

乾いたバナナの葉をまとい、子どものトラが家々を回る

いちばん気になったのは、トラの毛皮の代わりが乾かしたバナナの葉だったことだ。インド南部ケーララ州のクランパラでは、子どもたちが手作りのトラ面をかぶり、葉をまとって家々を回った。オナムの時期に行われる民俗芸能「プリカリ」で、トラ役を、おもちゃの銃を持った狩人役の子どもたちが追う。

大規模な催しでは全身に絵の具を塗る演者もいるが、この村の道具は身近な葉と手作りの面だという。玄関先へ葉っぱのトラが現れ、その後ろから小さな狩人が来る。事情を知っていても、少しだけ身構えてから笑ってしまいそうだ。わたしなら踊りより先に、歩くたびに葉がどんな音を立てるのかを聞いてみたい。子どもたちの足音まで、村の祭りの音になっていたのだと思う。

情報源(いずれも2026年8月26日公開)Mid-day(配信元: ANI)ABP Live(配信元: ANI)

トラ模様に彩られた衣装でプリカリを演じる人々
参考写真:2010年に撮影されたプリカリの演者。2026年のクランパラの子どもたちを撮影した写真ではありません。撮影:Ramesh Lalwani/ウィキメディア・コモンズ/CC BY 2.0。表示領域に合わせてトリミング。
クランパラ北緯9.2038646度/東経76.690357度
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ポーランド ヴィエルコポルスカ県ノヴィ・トミシル郡 トシチャンカ

収穫祭の四日前、村じゅうが飾り付けの選手になる

祭りの四日前、ポーランド西部のトシチャンカでは、住民が村を飾り始めた。8月30日の収穫祭に合わせ、最も美しく、最も面白い収穫祭飾りを選ぶ恒例のコンテストが開かれる。審査員はクシリン自治体内の各村の代表者たち。飾る側も見る側も、近所の顔をよく知っていそうな勝負である。

当日は午後2時の行列から始まり、収穫の儀式、地元の子どもや楽団の舞台、農村女性団体の品々、収穫冠などが続く予定だという。ただ、わたしが見たいのは完成した会場だけではない。家の前へ飾りを置いて少し離れ、まだ何か足りないと首をかしげる人や、隣の飾りを横目で確認する人がいるかもしれない。祭りは始まる前から、村の道端で静かに競技になっている。

情報源(2026年8月26日公開/補助資料は8月20日公開)クシリン自治体Nowy Tomyśl ON

穀物や植物で編まれたポーランドの収穫冠
参考写真:2012年にスウコヴォ・ボロヴェで撮影された、自治体コンテスト1位の収穫冠。2026年のトシチャンカの飾りを撮影した写真ではありません。撮影:Krystyna Buławka/ウィキメディア・コモンズ/CC BY-SA 4.0。表示領域に合わせてトリミングし、同ライセンスで表示。
トシチャンカ北緯52.393137度/東経16.3432559度
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アルゼンチン ブエノスアイレス州 マルコスパス

植物、揚げ菓子、壊れた窯。25団体の用事が広場に並ぶ

一つの祭りに25団体が集まると、町の用事はかなり具体的になる。アルゼンチンのマルコスパスでは8月29日、第4回「マルコスパス連帯祭」が駅前広場で開かれる。日本人会はいつもの植物を持参し、病院の協力団体は軽食とトルタ・フリタという揚げ菓子を販売。あるNGOは、活動に使う窯の修理費を集めるという。

ほかにも障害のある人の包摂に取り組む団体、ロータリークラブ、「才能あるおじいちゃん・おばあちゃんのクラブ」などが参加し、音楽や抽選もある。立派な理念を一枚の看板にまとめるより、植物があり、揚げ菓子があり、直したい窯があるほうが、その町の暮らしはよく見える。わたしなら全部の屋台を一周し、最後にどの団体の用事を覚えているか試してみたい。

情報源(いずれも2026年8月26日公開)マルコスパス市Noticias Marcos Paz

木々と歩道があるマルコスパス駅前の広場
参考写真:2010年に撮影されたマルコスパス駅前の広場。2026年のマルコスパス連帯祭を撮影した写真ではありません。撮影:Ramon Belozo/ウィキメディア・コモンズ/CC BY-SA 3.0。表示領域に合わせてトリミングし、同ライセンスで表示。
駅前広場(マルコスパス)南緯34.7834304度/西経58.8373638度
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