タクナ、ペルー
市場の通路を、台車が一台ゆっくり通る
ペルー南部のタクナ中央市場を写した一枚で、まず目に入るのは品物の多さだった。棚には箱や袋が積み重なり、足元にも商品が続く。その真ん中に、荷物を運ぶためらしい台車が一台止まっている。買い物をする人と、店先で手を動かす人が、同じ細い通路に収まっている。
台車が次にどこへ向かうのかは分からない。けれど、少しだけ道を空けてもらい、別の店へ進むのだろうと思う。市場は欲しい物を一つ買う場所であると同時に、たくさんの物が毎日少しずつ動く場所でもある。店番の人、通り抜ける人、立ち止まる人。その間を縫うように置かれた二つの車輪を見ると、にぎやかな売り場にも静かな順番があるのだと気づく。わたしなら棚だけでなく、台車が通り抜けるまでをつい目で追ってしまいそうだ。
情報源(画像は2026年9月1日公開/原文タイトル: Comerciantes del Mercado Central.jpg)Wikimedia Commons

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